不動産売買の消費税

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仲介手数料講座【第4講】

仲介手数料講座

 

第4講のテーマは、不動産取引にかかる消費税の話です。消費税がかかるケース・かからないケースがあります。知らないと仲介手数料を払いすぎるなど損をすることもありますから、注意が必要です。

 

  1. 不動産取引にかかる消費税
  2. 仲介手数料の払い過ぎに注意

 

不動産取引にかかる消費税

不動産取引にかかる消費税

 

土地の譲渡・貸付けには「消費税を課さない」ことが、消費税法第6条で定められています。建物については非課税の規定がなく、原則的に消費税がかかります。

 

ただし、どちらの場合も例外があります。

 

土地は非課税

土地の譲渡・貸付けは非課税です。土地を購入するとき、消費税はかかりません。建物が建っていても建っていなくても関係なく、土地代金に消費税はかかりません。

 

土地は消費されるものではなく、土地の譲渡は、資本の移転の一種と考えられるためです。「土地が消費されて無くなる」なんてことになったら大変です。

 

課税・非課税の具体例

土地の購入 非課税
立木など独立して取引の対象となる土地の定着物の購入 課税
庭木・石垣・庭園など宅地と一体化して購入 非課税
土地の上に存する権利の購入(借地権・地上権など) 非課税
土地の造成や聖地にかかる費用 課税
土地の貸付け 非課税
貸付期間が1ヵ月未満の土地の一時貸付け 課税
テニスコートなど施設の利用やサービスの提供を伴う土地の貸付け 課税
駐車場としてフェンスや区画の整備などを行っている場合の土地の貸付け 課税

 

建物は課税対象

建物は、原則的に消費税がかかります。売主が不動産会社か個人か、居住用か事業用か、によって異なります。

 

建物を購入するときの消費税

建物を買う場合には、売主が「事業者」か「個人」かによって異なります。売主が不動産会社・課税事業者であれば課税されます。売主が個人なら非課税です。

 

普通は建物を購入する場合、土地もいっしょに購入するでしょうから、建物代金には消費税がかかり、土地代金には消費財がかからない、ということになります。

 

ただし、個人から購入する場合は、建物代金にも土地代金にも消費税はかかりません。

 

家賃にかかる消費税

賃貸の場合、住宅用家賃は非課税ですが、事務所家賃は課税対象となります。ただし、住宅用であっても貸付期間が1ヵ月に満たない場合などは消費税がかかります。

 

店舗等併設住宅については、住宅部分のみが非課税となるので、家賃は住宅部分と店舗部分とを合理的に区分することとなります。

 

消費税の課税対象は、事業として行われる取引に限られます。また、消費税というのは、「事業者が、消費者から預かって納める税金」です。

 

課税・非課税の具体例

不動産会社など事業者からの建物の購入 課税
個人が自宅として使用していた住宅を購入 非課税
住宅以外(事業用)の建物の購入 課税
建物の建築 課税
住宅の貸付け 非課税
貸付期間が1ヵ月未満の住宅の一時貸付け 課税
住宅以外の建物の貸付け 課税
住宅以外の権利金・礼金・敷金(返還しないもの) 課税
住宅以外の権利金・礼金・敷金(返還するもの) 非課税
住宅以外の建物の貸付けにかかる管理費・共益費 課税

 

仲介手数料には消費税がかかる

仲介手数料には消費税がかかります。これは、売主が事業者であっても個人であっても同じです。

 

不動産会社などから不動産を買うときは、建物部分には消費税がかかり、土地にはかかりません。個人から不動産を買うときには、建物も土地も消費税がかかりません。

 

しかし、どちらの場合も、仲介した不動産仲介会社に支払う仲介手数料には、消費税がかかります。

 

仲介手数料の払いすぎに注意

仲介手数料の払い過ぎ

 

不動産の物件価格は「総額表示(税込価格)」なので、消費税が含まれています。

 

注意しないといけないのは、

  • 物件表示価格には「課税対象の建物の価格」と「非課税の土地の価格」が含まれる
  • 仲介手数料を算出する基礎となる売買価格は、消費税を含まない

ということです。

 

つまり、仲介手数料の計算には、「建物の税抜価格」を算出する必要があるということです。

 

仲介手数料の計算

例えば、物件価格6,000万円(税込)の戸建住宅を不動産会社を通して取引する場合を考えてみましょう。建物価格が2,700万円、土地価格が3,300万円とします。

 

この場合、土地は非課税ですから消費税相当額は含まれていませんが、建物は税込価格です。

 

物件価格の税抜価格を計算します。

 

建物の税込価格が2,700万円ですから、税抜価格は、

建物価格(税込)÷1.08
=2,700万円÷1.08
=2,500万円(税抜)

 

したがって、物件全体の税抜価格は、

建物価格(税抜)+土地価格(非課税)
=2,500万円+3,300万円
=5,800万円(税抜)

 

これが、仲介手数料を計算するときの物件価格です。

 

仲介手数料を簡易計算式で計算すると、

物件価格(税抜)×3.24%+6.48万円
=5,800万円×3.24%+6.48万円
=194万4,000円(税込)

 

この場合の仲介手数料は、194万4,000円(税込)となります。

 

仮に、表示価格の6,000万円で仲介手数料を計算すると、200万8,800円となりますから、6万4,800円の払い過ぎということになります!

 

不動産売買にかかる消費税