不動産を売却したときの税金と節税法

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これだけは知っておきたい! 不動産売却の税金

不動産を売却したときの基本的な税金の知識を身につけておかなければ、あとで多額の税金がかかってくるかもしれません!

 

最低限これだけは知っておきたい不動産売却にかかる税金と節税方法をご紹介します。自宅を売却したときは、一定の要件を満たせば、「譲渡益」があっても「譲渡損」が出ても、税金を軽減できる特例があります。

不動産を売却して利益が出ると、譲渡税がかかる

土地や建物を売却して譲渡益(売却益)が出ると、その譲渡所得に対して所得税と住民税がかかります。

 

 

居住用財産の売却は、特例で税金が軽減される

居住用財産(自宅)を売却したときは、一定の要件を満たせば、譲渡所得にかかる税金が軽減される特例があります。この特例が適用できるかどうかで、税額が大きく違ってきます。

 

また、住まいの所有期間が長いほど、税率は低く設定されています。つまり、所有期間の長いマイホームを売却するほど、税金は有利です。

 

居住用財産の売却には、次のような特例があります。

居住用財産を売却したときの特例

  • 3,000万円の特別控除の特例

    所有期間の長短にかかわらず適用可能。

  •  

  • 軽減税率の特例

    所有期間が10年を超える自宅を売却した場合、所有期間5年超に適用される長期税率よりも低い税率が適用。3,000万円の特別控除と併用可能。

  •  

  • 買換え特例

    マイホームの買換えでは、所有期間10年超で居住期間10年以上の旧居を売却し、床面積50u以上・敷地面積500u以下の新居を取得した場合、買換え特例と3,000万円の特別控除との選択適用が可能。買換え特例と軽減税率の特例の併用はできません。

 

自宅を売却して譲渡益(売却益)があったときは、所有期間が「10年以下」か「10年超」かによって、適用できる特例が異なります。

 

所有期間が10年以下の場合

「3,000万円の特別控除」の適用が可能です。

 

所有期間が10年超の場合
  • 「3,000万円の特別控除」+「軽減税率」
  • 「買換え特例」

いずれかを選択可能です。

 

所有期間 適用できる特例 所得税率

10年超

買換え特例

長期税率(15%)

3,000万円特別控除

軽減税率(10%)

5年超10年以下

3,000万円特別控除

長期税率(15%)

5年以下

3,000万円特別控除

短期税率(30%)

 

所得税率は、所有期間が「5年以下」か「5年超」か、によって異なります。所有期間が5年以下の場合は短期税率30%、5年超の場合は長期税率15%が適用されます。さらに所有期間が10年を超える場合は、軽減税率として10%が適用される場合があります。

 

譲渡所得にかかる税率について詳しくはこちらをご覧ください。

 

譲渡損失が生じたときは、特例で税金が軽減される

居住用財産を売却して譲渡損失が生じたときは、一定の要件を満たせば、給与所得や事業所得など他の所得にかかる税金が軽減される特例があります。

 

居住用財産を売却して譲渡損失が出たときには、次のような特例があります。

 

まとめ

土地や建物など不動産を売却(譲渡)すると、売却益に対して譲渡税がかかります。

 

ただし、居住用財産(自宅)を売ったときは、特例を適用して税金を安くすることができます。場合によっては、税金がゼロになることもあります。

 

不動産売却にかかる税金の計算の仕方や、節税につながる特例について、基本的なことを知っておきましょう。

 

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